納骨式とは?流れ・必要な準備・服装マナー
この記事は約 3 分で読めます
[掲載日]2025/10/09 12 -
[掲載日]2025/10/09 12 -

葬儀のあとに行われる「納骨式(のうこつしき)」。
遺骨をお墓や納骨堂に納める大切な儀式ですが、実際には「いつ行えばいいのか」「どんな準備が必要なのか」「どんな服装で行けばいいのか」など、わからないことが多いものです。
この記事では、納骨式の意味から当日の流れ、準備するもの、服装マナーまでを詳しく紹介します。
納骨式とは?

納骨式とは、葬儀後に遺骨をお墓や納骨堂などに納める儀式のことです。
仏教では、遺骨は「魂の宿る大切な存在」とされており、納骨によって故人が安らかな眠りにつくと考えられています。
- 「永遠の安住の地へ導く儀式」
- 「家族や先祖と同じ墓に入ることで、再び一つの家に戻る」という意味も
納骨式はいつ行うの?
もっとも一般的なのは 四十九日法要と同日に行うケース です。
- 四十九日は故人が成仏し、来世の行き先が決まる日
- このタイミングで納骨することで、「供養の完了」となる
ただし、事情により次のようなタイミングで行うこともあります。
タイミング | 主な理由 |
---|---|
一周忌に合わせる | 墓の準備が間に合わない場合 |
遺族の都合に合わせて延期 | 冬場・遠方など、日程が合わない場合 |
早期(葬儀直後)に行う | 寺院や霊園の慣例による |
納骨式の場所
納骨先の種類 | 特徴 |
---|---|
家族墓(先祖代々の墓) | 最も一般的。家族や先祖と同じ墓に納める。 |
個人墓 | 故人単独の墓。最近増加傾向。 |
納骨堂 | 屋内施設。宗派問わず利用可。 |
永代供養墓 | 寺院や霊園が永代にわたり供養。承継者不要。 |
納骨場所によって当日の段取りや持ち物が変わるため、事前確認が重要です。
納骨式の流れ
納骨式の進行は宗派によって異なりますが、一般的には次のような流れです。
- 墓前または納骨堂前に集合
- 僧侶による読経・焼香
- 納骨(骨壺を納める)
- 閉式・合掌
- 会食(お斎)または簡単な挨拶
【所要時間】
全体で約30分〜1時間ほど。四十九日法要と併せて行う場合は合計で2〜3時間程度が目安です。
納骨の際に注意するポイント
- 納骨先の管理者(寺院・霊園)に事前に連絡
- 墓石を開けるための立ち会い予約が必要な場合も
- 墓誌(名前を彫る石板)を依頼する場合は石材店へ早めに連絡
【墓誌彫刻の相場】
1名分あたり2〜5万円ほどが一般的です。
納骨式に必要な準備リスト
準備項目 | 内容 |
---|---|
遺骨(骨壺) | 白木の箱ごと持参。分骨の場合は事前に確認。 |
位牌・遺影写真 | 法要と併せて使用する場合に持参。 |
花・線香 | 供花は白を基調に。生花またはプリザーブド可。 |
お布施・お車代 | 僧侶へのお礼。お布施3〜5万円程度。 |
供物・果物 | 故人の好物などをお供えしても良い。 |
香典返し・返礼品 | 四十九日法要と兼ねることが多い。 |
お布施・お車代・お膳料の目安
項目 | 金額の目安 |
---|---|
お布施 | 3万円〜5万円 |
お車代 | 5千円〜1万円 |
お膳料(会食なしの場合) | 5千円〜1万円 |
※封筒は白無地・水引は双銀結び切りを使用し、「御布施」「御車代」「御膳料」と明記します。
納骨式の服装マナー
立場 | 服装 |
---|---|
喪主・遺族 | 正式喪服(ブラックフォーマル) |
参列者 | 準喪服または略喪服 |
子ども | 黒・紺・グレーの落ち着いた服装 |
【ポイント】
- 夏場は薄手の黒服でも可
- アクセサリーは黒真珠・オニキスのみ可
- 墓前ではヒールの高い靴は避ける
雨天時や屋外での注意点
- 黒・紺系の傘を使用(派手な色は避ける)
- 防水加工の靴や草履カバーを用意
- 強風時は骨壺や花が飛ばないように布や箱で保護
納骨堂の場合は屋内のため、天候の影響は少ないですが、靴を脱ぐ場面があるため靴下も黒・無地を選びましょう。
納骨後に行うこと

- 墓石・墓誌への彫刻確認
- 管理者へ納骨完了報告
- 永代供養を依頼した場合は契約書類の確認
- 家族・親族へのお礼連絡
納骨が終わると、「忌明け」の区切りがつき、日常生活への一歩を踏み出すタイミングになります。
まとめ|納骨式は「最後の別れ」と「新たな供養の始まり」
納骨式は、故人が安らかに眠るための大切な儀式です。
形式にとらわれすぎず、故人を想う心を大切に準備を進めましょう。
- 四十九日法要と同日に行うのが一般的
- お布施・供花・香典返しなど事前準備を忘れずに
- 服装は落ち着いた喪服で、雨天時の対策も
心を込めた納骨式こそ、故人への本当の「旅立ちの供養」といえるでしょう。