宗派ごとの葬儀の違い(仏式・神式・キリスト教式)
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[掲載日]2025/10/03 18 -
[掲載日]2025/10/03 18 -

葬儀は故人を弔い、最後の別れを告げる大切な儀式です。しかし、その形式や流れは宗教・宗派によって大きく異なります。日本では仏教式が主流ですが、神道やキリスト教の葬儀も行われており、それぞれに独自の意味や作法があります。
この記事では、仏式・神式・キリスト教式の葬儀について、その特徴や流れ、参列者が気をつけるべきマナーを詳しく解説します。
日本における葬儀の宗教割合

- 仏教式:約80%
- 神道式:約10%
- キリスト教式:約3%
- 無宗教葬・自由葬:約7%
大半は仏教式ですが、地域や家庭の信仰によって異なります。
仏式の葬儀
特徴
- 日本で最も多い形式
- 僧侶による読経と焼香が中心
- 戒名(法名)が授けられる
一般的な流れ
- 通夜
- 告別式(読経・焼香・弔辞)
- 出棺・火葬
- 精進落とし
参列者のマナー
- 焼香の作法は宗派によって異なる(1回〜3回)
- 香典袋は「御霊前」または「御香典」
- 数珠を持参するのが望ましい
神式の葬儀(神葬祭)
特徴
- 神道に基づく葬儀
- 仏教と異なり「成仏」ではなく「神として祀る」考え方
- 読経ではなく祝詞(のりと)が奏上される
一般的な流れ
- 通夜祭(仮通夜)
- 葬場祭(告別式にあたる)
- 火葬祭
- 帰家祭・十日祭
参列者のマナー
- 焼香の代わりに「玉串奉奠」を行う
- 香典袋は「御玉串料」または「御霊前」
- 数珠は不要
キリスト教式の葬儀
特徴
- プロテスタントとカトリックで形式が異なる
- 聖歌・聖書朗読・祈りが中心
- 献花による別れ
プロテスタントの流れ
- 前夜式(通夜に相当)
- 告別式(賛美歌・聖書朗読・説教)
- 献花
- 出棺・埋葬
カトリックの流れ
- 通夜の祈り
- 葬儀ミサ(神父によるミサ)
- 告別式
- 埋葬
参列者のマナー
- 数珠は不要
- 香典袋は「御花料」
- 献花は茎を祭壇側に向けて供える

宗派ごとの違いを比較表で整理
宗派 | 中心儀式 | 香典表書き | 作法 |
---|---|---|---|
仏教式 | 読経・焼香 | 御香典/御霊前 | 数珠必須・焼香 |
神道式 | 祝詞奏上・玉串奉奠 | 御玉串料/御霊前 | 玉串奉奠 |
キリスト教式 | 聖歌・祈り・献花 | 御花料 | 献花 |
参列時に共通して注意すべきこと
- 服装は全宗派で黒のフォーマルが基本
- 遺族への言葉は「ご愁傷さまです」「お悔やみ申し上げます」で問題なし
- 宗派が分からない場合は「御霊前」と書いた香典袋を用意すれば無難
まとめ|宗派ごとの違いを理解して正しく参列を
葬儀は宗教や宗派によって形式や作法が大きく異なります。
- 仏式:焼香が中心、数珠を持参
- 神式:玉串奉奠、数珠は不要
- キリスト教式:献花、香典は御花料
参列時には宗派の違いを尊重し、失礼のないよう心を込めて臨むことが何より大切です。