お悔やみの言葉マナー|避けるべきNGワードと正しい表現
[掲載日]2025/10/07 11 -

葬儀や通夜、お別れの場では、言葉遣いひとつで気持ちが伝わるかどうか大きく変わります。
不適切な表現を使ってしまうと、遺族を傷つけてしまうこともあります。
この記事では、お悔やみの言葉を贈るときのマナー、避けるべきNGワード、正しい表現の例までを具体的に解説します。
なぜお悔やみの言葉が重要か

お悔やみの言葉は、弔意(ちょうい:哀悼の意)を示す最も基本的な手段です。
遺族にとって「あなたの思いを伝えてくれたこと」が、心の支えになることが多いです。
ただし、形式だけを重視してしまうと、言葉が心に響かないどころか違和感を抱かれることも。
マナーをきちんと押さえつつ、心からの表現を選ぶことが大切です。
基本マナー:共通して守るべきポイント
項目 | ポイント |
---|---|
敬語・丁寧語を使う | 「〜でございます」「〜申し上げます」など形式を保つ |
過度に長くしない | 簡潔に、相手の心情を配慮して |
忌み言葉を避ける | 「重ね重ね」「再度」「度々」など連想させる言葉は使わない |
句読点を避ける | 電報・カードなどでは「、」「。」を使わない方が丁寧とされる場面もある |
相手の呼称に注意 | 喪主名などに対して「様」または「ご遺族様」など正確に |
避けるべきNGワード・表現
以下は、使うことを避けたほうがいい言葉や表現です。
- 「死亡」「死ぬ」「亡くなる」など直線的すぎる表現
- 「重ね重ね」「再び」「度々」などの重ね言葉
- 「急死」「突然」「今まで」「今後」など、時間を意識させすぎる表現
- 「逝く」「旅立つ」など比喩が過度なもの(文脈によっては使えることもあるが注意)
- 「残念」「残念至極です」など、ネガティブな感情を強調する言葉
- 「生きていれば」など未来を想像させる表現
正しいお悔やみの言葉・表現例

以下は状況別の例文です。自分の言葉にアレンジする際の参考にしてください。
一般的な例
このたびはご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
ご遺族の皆さまには、さぞご悲嘆のことと存じます。どうかお力を落とされませんようお祈りいたします。
親しい相手に対して
ご訃報に接し、言葉もございません。
○○さんとの時間を思い出すたび、胸がいっぱいです。
少しでもお力になれればと願っています。
取引先・上司宛て
ご逝去の報を拝し、謹んで哀悼の誠を表します。
長年にわたるご厚情に感謝しつつ、故人のご冥福をお祈りいたします。
通夜・告別式に間に合わない場合
ご逝去の知らせを受け、深くお悔やみ申し上げます。
葬儀に参列できず、誠に申し訳ございません。
どうかご遺族の皆さまにおかれましてはご自愛くださいませ。
文量・文字数の目安
- 電報や弔電:25文字~50文字程度
- 弔辞・礼状:100〜200文字程度
- お礼状・返信:50〜100文字程度
短さを重視しつつ、気持ちが伝わる言葉を選ぶのがコツです。
使える句・言い回しの単語例
- 「ご逝去」
- 「ご冥福」
- 「お祈り申し上げます」
- 「ご遺族の皆さま」
- 「お力を落とされませんように」
これらをベースに、自分の言葉を添えると自然な文面になります。
注意点:宗派・宗教・文化に配慮する
- 宗教式葬儀:仏教・神道・キリスト教それぞれ表現に差異がある
- 宗派不明・無宗教の場面:比較的中立な表現を使う(例:ご逝去・ご冥福)
- 故人の信仰がわかっているなら、それに配慮した言葉を入れるのも礼儀
まとめ|丁寧さと思いやりを込めた言葉を選ぼう

お悔やみの言葉は、内容の長さよりも 「相手を思う気持ち」 が大切です。
- NGワードを避け、敬語を使う
- 簡潔さを心がけつつ真心を表現する
- 相手の立場や宗教にも配慮する
たとえ短い言葉でも、誠意を込めて伝えれば、それが何より遺族にとって心の慰めとなるでしょう。